ウイルス性結膜炎(はやり目)


ウイルス性結膜炎の原因ウイルスとして,アデノウイルス,単純ヘルペスや小児の水ぼうそうの時の帯状疱疹ウイルス,はしかの麻疹ウイルス,おたふく風邪のムンプスウイルスあります.

このうち,アデノウイルスによる流行性角結膜炎は「プール熱」や,「はやり目」とも呼ばれ,治るまでに2週間程かかります.また,角膜上皮に混濁が残ることがあり,この場合は消失するまでに数か月から数年かかることがあります.日本では児童は感染の恐れがなくなるまで登校禁止となっています.感染経路は主に接触感染ですので,感染予防のため,手洗い,タオルを共有しないことなどが重要です.

流行性角結膜炎(下眼瞼結膜)

流行性角結膜炎(下眼瞼結膜)

流行性角結膜炎(上眼瞼結膜)

流行性角結膜炎(上眼瞼結膜)



治療は単純ヘルペスを除き,抗ウイルス薬がないため,日本では抗生物質点眼薬(クラビット®点眼薬など)とステロイド点眼薬(フルメトロン®点眼薬など)処方が一般的ですが, アメリカでの治療は防腐剤の入っていない人工涙液の点眼,冷罨法が主です.当院では抗生物質点眼薬とステロイド点眼薬は基本的に処方していません.ステロイド点眼薬(フルメトロン®など)は炎症を軽減する効果がある一方,副作用として治癒遅延,再発,眼圧上昇があります.ステロイド点眼薬は角膜混濁や偽膜が起こる場合などの重症例に,抗生物質点眼は二次感染が疑われた場合のみに処方しています.ウイルスに対してはヨード製剤が有効ですので,希釈したヨード製剤の点眼薬を差し上げています.

単純ヘルペス結膜炎は片眼性で,眼瞼周囲に水疱,耳前リンパ節腫脹がみらることがあります.また,角膜ヘルペスを併発することがあります.ヘルペス性角膜炎では抗ヘルペス薬のアシクロビル(ゾビラックス®)軟膏の塗布が行われます.