抗VEGF療法(加齢黄斑変性・糖尿病網膜症等)


抗VEGF療法(抗血管新生療法)

抗VEGF療法の適応疾患は加齢黄斑変性糖尿病網膜症網膜静脈閉塞症,高度近視です.これらの疾患では,眼底の網膜に新たな血管(新生血管)が必要以上に作られたり,血管外に血液を流出させることによって眼底の網膜が損傷され,視力低下,視野障害が出現しています.この新生血管を作ったり,血管外に血液を流出させる時に,血管内皮細胞増殖因子 (VEGF) と呼ばれる,新生血管を作るタンパクが関与しています.抗VEGF療法では,このVEGFの効果を抑える薬(抗VEGF薬、商品名アイリーア或いはルセンティス)を目に注射して,新生血管を収縮させ、網膜の浮腫(黄斑浮腫)を軽減させて視力,視野を改善させます.注射ですのですぐに終わります.もちろん日帰りです.

まず、目の周りと目を洗い、その後、麻酔薬を点眼します。
1.まず、目の周りと目を洗い、その後、麻酔薬を点眼します。
器具を使って目を開けます。
2. 器具を使って目を開けます。
白目の部分に注射針を刺し、眼の中に抗VEGF薬を注射します。 注射針が入る感覚はありますが、痛みはほとんどありません。
3.白目の部分に注射針を刺し、眼の中に抗VEGF薬を注射します。 注射針が入る感覚はありますが、痛みはほとんどありません。
注射後に抗菌薬を点眼します。
4.注射後に抗菌薬を点眼します。



抗VEGF薬注射による眼底の網膜のイメージ.抗VEGF薬を注射することによって,加齢黄斑変性,糖尿病網膜症などで出現した異常血管と腫れ(浮腫)が軽減され,視力,視野が改善されます.

a-VEGF
抗VEGF硝子体注射により、眼底の異常血管と腫れ(浮腫)が軽減され、視力、視野が改善される。

抗VEGF療法の費用

抗VEGF療法は薬品が高額でルセンティス®は157,776円,アイリーア®は,138, 653円の価格ですが,何れも健康保険の対象であるため,費用(1回毎)は以下の通りです.

・70歳未満の方(3割負担) 4万円台

・70歳以上の方(1割負担) 1万8千円

1〜3割の一部負担金であっても,医療費が高額である場合などは,患者さんにとって大きな負担になります.その負担を軽減するために,『高額療養費制度』があります.一月あたりの一部負担金の限度額(自己負担限度額といいます)は,年齢,所得ごとに定められています.→高額医療費制度について