霰粒腫・麦粒腫(ものもらい)

霰粒腫(結膜側)

瞼の縁に汗や脂がでる腺(モール腺,Zeis腺)があり,この腺に細菌が入り炎症になっているのが麦粒腫です. この腺のうちマイボーム腺は他の腺に比べて深く(図1、図2), マイボーム腺の炎症や閉塞によって深い部分に嚢胞(解剖学的には脂肪肉芽腫)ができることがあります.これが霰粒腫です(図3).

図1.眼瞼の解剖
図2.マイボーム腺開口部
図3.霰粒腫(結膜側)

麦粒腫の治療は抗生物質の投与(エコリシン点眼®,エコリシン軟膏®,内服(ビブラマイシン®等)です.また,温罨法も効果的です. 霰粒腫も治療は麦粒腫と同様に抗生物質の投与と温罨法ですが,完治せず,残ることがあります. 残った場合は切除術,ステロイド(トリアムシノロン)の霰粒腫への注射,テトラサイクリン系抗生物質(ビブラマイシン®)の内服があります. 大きい場合は切除をお勧めします.