眼科でのレーザー治療としてmicropulse laserを導入することになりました。適応疾患として、眼底の黄斑疾患(①糖尿病網膜症による黄斑浮腫、②網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫、③加齢黄斑変性、④漿液性網脈絡膜症)と緑内障があります。micropulse laserは今までの従来型レーザーと異なり、レーザーによる組織への損傷が見られず、従来型に比べて、その安全性と有効性が格段に良くなっています。しかも、費用は従来型と同じです。
ここでは④の漿液性脈絡膜症の治療法について米国眼科会議でのwebのサマリーの部分を翻訳を掲載します。日本では健康保険制度を考えるとmicropulse laser治療を第一選択と考えてよろしいかと思います。
サマリー
漿液性網脈絡膜症(CSC)は様々な要因があり、メカニズムが不明な疾患である。副腎皮質機能亢進と最も強い相関があり、脈絡膜の透過性亢進と二次的な色素上皮機能不全が漿液性網膜剥離を引き起こすとの仮説が立てられている。CSCの急性期の殆どは自然治癒が見られるが、慢性期に移行する場合は治療を要する。現在の主要な治療は光線力学療法(PDT)であるが、閾値下マイクロパルスレーザーか電解質コルチコイド拮抗薬による治療が勢いを増している。