抗exitotoxicity(NMDA受容体antagonist)

抗exitotoxicity(NMDA受容体antagonist)

RGCの死がグルタミン酸excitotoxicityによるとの仮説を支持する証拠として緑内障患者ではグルタミン酸が上昇しているとの報告がある。ラットの網膜を虚血後にNMDA受容体antagonistであるMK801を処置すると、RGCのアポトーシスが阻止されるとの報告、動物実験でNMDAを注入するとRGCが消失するが、MK801の投与で、RGCの消失が阻止されるとの報告等、抗exitotoxicityであるNMDA受容体angagonistの有効性を示す報告が多数あるが、NMDA投与によって死ぬのはamacrine細胞であり、RGCには影響がないとの報告もある。

また、NMDA受容体の活性化はシナプスの可塑性に重要で正常な神経の生理に必要であるため、NMDA活性化を遮断するNMDA antagonistは好ましくない副作用を呈する。NMDA受容体antagonistのうち、Memantineは通常のNMDAの活性化は中断せずに、過度のNMDA受容体のみを遮断する。MemantineはAlzheimer病の治療薬で、高眼圧ラットモデルでは有効であったが、第3期臨床試験の結果は芳しくなく、視野の改善は見られなかった。

(livedoor akiastro blogに2012年11月17日に投稿)